イラストを描く人間の中で「使った方がいいのか?」と悩むものNo.1!(私の個人的な意見)が左手デバイス。
特にiPadなどのタブレットで絵を描く人も増えた現在、キーボードショートカットが利用できない分、左手デバイスへの需要は一定あるように考えます。
実際、数年前にはBluetooth接続のテンキーやコントローラーを左手デバイスにして使用している人のSNS投稿がバズったこともありましたよね。
現在は当時に比べるとタブレット端末でも利用できる左手デバイスがぐんと増え、ある意味一般化したようにも思えます。
今回はその中の「TABMATE2」を実は先行販売のタイミングで買っていたので、実際に使ってみて「iPad描きに必要か?」という疑問に対して、個人的な回答をしていきたいと思います!
目次で気になるところだけジャンプしてくださいね!
最初に個人的な結論を言っておくと、「便利だけど必須ではない」です。
TABMATE2って?
TABMATE2は、お絵かきソフト「CLIP STUDIO(クリスタ)」でおなじみの「株式会社セルシス」が販売している左手デバイスです。

Photoshopなどの他のグラフィックソフトで利用できるかはわからないんですが、公式では「クリスタのための」って書いてるので、専用かもしれない…。
私はクリスタで使用した感想になります!
私のTABMATEボタン配置
こちらの画像のように、TABMATEはホイール(上回転/下回転/押下)と、A~Dの丸いボタン、方向パッド(4方向)、中央のQボタン、上面の-と+ボタン、背面のトリガーの合計15箇所の指定が可能です。
(画像はTABMATE2公式サイトより引用しました)

さらに、モードが4種切り替え可能なので、見た目よりも多くのツールやショートカットの登録が可能。
公式では「200種類以上のメニュー登録が可能!」って書いてますね。しゅごい。そんだけ登録して把握できるのかはまた別の話になってきそうですが
最初から公式がプリセットを用意してくれていますが、当然、自由に登録内容を変更できます。
私はこんな感じで登録してます。
【ホイール】上回転:ブラシサイズを下げる 下回転:ブラシサイズを上げる 押下:他レイヤー参照選択/編集レイヤーのみ参照選択/色域選択を連打回数で変更
【◯ボタン】A:グラデーション(描画色から透明色) B:投げ縄塗り C:塗りブラシ(2種のツールローテーション)D:ペン(2種のツールローテーション)
【方向パッド】上:消しゴムに一時切り替え 下:投げ縄選択に一時切り替え 左:描画色と背景色を切り替え 右:描画色と透明色を切り替え
【Qボタン】Shiftボタン
【+ボタン】拡大・縮小・回転
【-ボタン】自由変形
【トリガーボタン】スポイト(一時切り替え)
今のところイラスト(カラー)はこれです。
わざわざ別ページ(?)まで及ぶのは切り替えが面倒に感じそうなので、1つの中で収めるようにしています。
かなりデフォルトから変更していますが、これはiPadゆえですね。手のひらとかズームイン・アウトはピンチでやっちゃうので。
あとホイールは上回転で下げる、下回転で上げるという一般的なものとは逆にしています。
これは下回転の方が私が回しやすいからです。マウスホイールの動作と同じというか…。
画像を見ると結構大きそうに感じますが、縦の長さはゲーム機のSwitchコントローラーくらいです。
厚みは5倍くらいありますが、カーブ設計なので持ちやすいです!
私は手が小さい方ですが、それでもコンパクトだなと感じるので、大きめの手の方だと「ちっちゃ!」ってなるかも。
実際に使ってみた感想
実際、しばらくTABMATE2を実用してみて感じたことをまとめました。
便利は便利!だけど…っていうところもあります。
色変更はめっちゃ便利!
1ボタンで色変更(描画色/背景色⇔透明色、描画色⇔背景色)できるのはめっちゃ便利です!
いちいちペンでぽちっとしなくてもいい!間違えることもなし!
特に描画色と透明色は頻繁に行き来するので、その操作をワンタッチでできるのはラク!
よく使うペンが決まっていたらかなり効率化できそう
お気に入りのペンが数種以内にとどまっているなら、ペンの切り替えも簡単にできるので、いちいちペンを探す手間が省けます。
私は基本使うのが4つ(下書き/ペン入れ/塗り2種)なので、それを登録しています。
でも、結局4つでは留まらないので、メイン以外はクイックアクセスから呼び出して使っているので、超効率化!ってことにはなっていません。
使いそうなブラシを全部登録したら更に効率化になるのかもしれませんが、使う順番がまちまちすぎるので「絶対に使う!」ってものだけを入れてます。それでも十分便利。
「一時的切り替え」が意外に便利!
消しゴムや投げ縄などを「一時変更ツール」として設定していますが、これが実際使ってみたところ便利さに感激しました。
投げ縄や消しゴムをずっと使い続けることって、そんなにないと思うんですよね。
一時変更は押している時だけそのツールになるので、ボタンを離せばペンや塗りに戻れるんですよ。そこがいい!
この「ツールの一時切り替え」、TABMATE2だからこその強みかもしれません。
つい手癖でクイックアクセスを使ってしまう…
とはいうものの、ついつい手癖でクイックアクセスをガン使いしちゃいます。
そればっかりはしゃーないんですが、クイックアクセスは便利なんです!
私のクイックアクセスは大量です!

使ったことがない方はいないと思いますが、いらっしゃったらぜひ使ってみてください。
個人的には「クイックアクセス」に慣れていれば不要かも
感想も含めての個人的意見は、「便利だけど画期的に変わることはない」です。
「買ったら作業時間が半分で済むんじゃないかあ~~!?」って思ってる方が購入してもがっかりしちゃうかも。
最後に、私の基準で「こんな人におすすめ」「こんな人は様子見」なリストをまとめました。
買ったほうがいいかも?と思う人
PCとiPad両方でペイントソフト(クリスタとか)を使っていて、操作を統一したい人はTABMATE2があるとめっちゃ便利かなと思います。
それぞれで操作を覚えなくていい、ワークスペースもある程度統一してしまえば、ほぼ変わらない環境で描けるのではないかと。
また、クイックアクセスを使用していない人(いるんだろうか…)や、最近クリスタを買ったばっかりで、設定や手癖がないまっさらな方は、この機会に合わせて使ってみるといいかも?と思いました。
あとは少しでも効率化したい人ですね。作業量が多い方はいいのかも。
特別買わなくていいかなと思う人
逆に、「既に自分のやり方が確立している」人は、TABMATE2を買っても持て余すかもしれません。
イチから…とまではいかないものの、これまでの操作とどうしても変わるし、ボタン配置など(自分が設定したにも関わらず)覚えないといけないので、そこにストレスを感じてしまうかも。
また、PCで絵を描いている方とiPadなどのタブレットで絵を描いている方では左手デバイスの重要度(効率性?)は結構違うと個人的に思っていて。
PCの方は左手デバイスでかなり効率化できそうな印象を持っていますが、タッチ操作が可能なタブレットだと、意外と不便さを感じないことも多い気がします。
なので、「1万円出してあんまり効率化しないならいらんなあ」と感じるなら、見送るのが正解だと思います。
なくても全然問題なし。でもあるとちょっと便利になるかも?なアイテム
繰り返しになってしまいますが、私にとってTABMATE2は「なくても全然問題なく絵は描ける。でも、あるとちょっと便利さを感じられる」アイテムという印象でした。
思いっきり便利さを感じたいなら、詳しくないですがTourBoxくらいまでお高いものを買ったほうがいいかもしれませんね。(私は使ったことないので適当なこと言ってます)
iPad使いとして便利だな~と思ったのは
ってところだったので、そこに魅力を感じるなら、一度手に取ってみてもいいのかな?と思います。
既にクリスタを利用している方なら割引価格で1万円を切りますし、コミケなどの大型イベントにセルシスが出展する時はもっと安くしていた気もします。
iPad(タブレット)絵描きの方の参考になれば幸いです!